FARET TACHIKAWA ART

no.064

ウルリッヒ・リュックリーム

Ulrich Rückriem

size
1500x2500x500mm
material
granite
植栽内オブジェ object in shrubbery

リュックリームは切断する以前の石のもつ形態と性質をそのまま活かしながら、石がもつあまり知られていないやわらかさや透明感を美しい形でさし示す作家です。彼は切断した石を鉄でつないだりしません。自重によって石は安定するのです。今回は安全上、鉄で上下の石をつなぎましたが、彼は不満でした。石と対話する作家は石のことを法律家よりもよく知っているのです。

ウルリッヒ・リュックリーム/ドイツ

Ulrich Rückriem/Germany

1938 -

1938年デュッセルドルフに生まれたリュックリームは、ケルンの実務学校で石工の訓練を受け、花崗岩や御影石のマッシブな彫刻を作ることで知られる。荒削りのまま残した、あるいは磨きをかけた石の表面につくられた深い裂け目と掘削機により秩序正しく反復させた円筒状の穴が、作品の特徴である。自然の石の形は、「自然」の象徴であり、それを人の手によって加工することで、人間と自然の融合を表す。他に花崗岩や御影石が墓碑や記念碑などの材料であるところから、特に屋外作品は、戦争犠牲者の慰霊やその土地にまつわる歴史的人物の記念碑的意味合いを含むこともある。デュッセルドルフ・アート・アカデミーやフランクフルト・アート・アカデミー等で教鞭をとり、ドイツを代表する彫刻家の一人。

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