no.072
ニキ・ド・サンファル
Niki de Saint Phalle
size
1040x1620x1240㎜
material
fiberglass reinforced plastic
ベンチ bench
会話
The Conversation
ニキは原色を使ったやわらかな形で生命の力をうたいあげる作家です。そこでは女性や花や蛇や唇が、赤、白、青、紫、緑、黄などの色とともに、実に楽しく子どものように、はじけるような充実した動きをするのです。そういえば昔の日本の仏像が、女性のふくよかさを基本にしつつ、指や腕などのディティールは子供をモデルにしていたことを思い出します。
ニキ・ド・サンファル/フランス
Niki de Saint Phalle/France
1930 - 2002
1930年、フランス、パリに生まれ、ニューヨークで育つ。3歳の時に神経を患い、それを乗り越えるために本格的に絵を描き始める。61年より石膏の内側に液体状の絵の具を入れ、離れた所から銃で打つシューティングの作品やハプニングを行う。65年「ナナ」と呼ばれる色彩豊かで肉感的な女性像を作り始め、それ以降幻視的環境芸術を作品の着想の源とし、自由な幻想的世界へと変貌していく。55年にガウディのグエル公園と出会い深い感銘を受け、66年初めて≪ホン≫と呼ばれる長さ24.6メートルの大型作品を制作する。71年にはエルサレムのアラブ人とユダヤ人の子供たちのための遊技場≪ゴーレム≫を作り、78年よりイタリア、トスカーナ地方に彫刻庭園≪タロットの庭≫を作り始める。これはガウディに影響を受けたユニークな大規模な彫刻公園となった。2000年 高松宮殿下記念世界文化賞・彫刻部門受賞 。2002年 5月、アメリカ、サンディエゴで逝去