no.011
スティーヴン・アントナコス
Stephen Antonakos
size
100x100x1400㎜
material
stainless steel, neon tubes
パサージュルーフ・ライティング canopy light
Ena-1
Ena-1
アントナコスはネオンという線と色をもつ素材を使って都市のなかに朝、昼、夕、夜と違った表情をつくります。2才の時にギリシャからアメリカに渡った彼のネオンの作品からはどこかカタコンベ(地下墓地)にかすかに光る灯のようなつつましくもやわらかな表情が伝わってきます。彼のネオンは都会の夜に咲くやさしい花となりました。
スティーヴン・アントナコス/ギリシャ・アメリカ
Stephen Antonakos/Greece・USA
1926-2013
1926年ギリシャ生まれ。50年代後半より、工業的な素材であったネオンを表現の中にとり込む。初期の頃はネオンの点滅を利用した作品を作るが、その後60年代後半より素材の美しさを生かした室内の建築空間に融合する作品づくりへと転換した。74年には≪フォート・ワース美術館のための10のネオン≫という、建築の外壁を使用した、建物と作品の融合へと変わっていく。これを契機に78年から90年代にかけて、多くの公共作品を手掛けるようになる。80年代初頭故郷ギリシャへの帰還をきっかけに、物質としてのネオンから、絵の具などと組み合わせ、流れのある作風へと転換し、近年は、ギリシャ正教の伝統に残る宗教的な輝きをネオンに求めた≪聖職者のためのチャペル≫(93)など、作品に精神的な深みが増してきている。