no.050
ジョゼフ・コスース
Joseph Kosuth
size
430x41700x70mm
material
neon tubes, slate, steel
車路壁 parking ramp wall
呪文、ノエマのために(テキスト:石牟礼道子「椿の海の記」、ジェームズ・ジョイス「若い芸術家の肖像」)
Words of a Spell, for Nöema (Text from Michiko Ishimure : Story of the Sea Camellias and James Joyce: A Portrait of the Artist as a Young Man)
今までの芸術は視覚芸術でしかなかったという反省から、芸術の存在理由を問うという考え自体を芸術にする傾向が現れました。コスースは視覚的な束縛のなかにあった美術に、新しい広がりをもたらしました。石に彫られたふたつのテキストの交錯する対比は、見る者がどう考えるかで複雑な意味をもちはじめるのです。
ジョゼフ・コスース/アメリカ
Joseph Kosuth/USA
1945-
1945年オハイオ州トレドに生まれ、クリーヴランド・アート・インスティテュート等で美術を、またニュースクール・フォア・ソシャル・リサーチで哲学と人類学を学ぶ。60年代より、明解に定義された文字を使った作品を作り始め、コンセプチュアル・アートの草分け的存在となる。芸術における意味の一貫した探求と、それに基づいた制作を行う。著書に『哲学以降の芸術とその後』(MIT Press,1991)など。近年特徴的なのは、屋外と室内の特定の場所におけるインスタレーション作品で、代表的なものに、ブルックリン美術館の≪言いえぬものの遊戯≫や、シュトゥットガルド駅、横浜クイーンズスクエアのパブリックアートなどがある。68年ブランディス賞、90年フレデリック・ワイスマン賞、93年ヴェネチア・ビエンナーレ優秀賞など。