ファーレ立川アート30周年記念 ミュージアム・デー2024 秋 イベントレポート
ファーレ立川アートミュージアム・デー2024 秋が、2024 年10 月11 日から14 日までの4日間、立川駅北口の「ファーレ立川」街区にて開催されました。世界36 か国、92 人のアーティストが手掛けた109 点のパブリックアートが並ぶこの街区を美術館のように見立てて、ファーレ立川アート誕生から30 周年を記念した様々なイベントを開催しました。
企画展示
「小学校ファーレ立川アート鑑賞教室」報告展
立川市立小学校で図工の授業の一環として実施している「小学校ファーレ立川アート鑑賞教室」。今回は立川市立第七小学校5年生の児童が「私たちの住む街(錦町)にファーレ立川アートの110点目の作品をつくるとしたら」をテーマに制作した作品を展示しました。
「アール・ブリュット立川」 作品展
立川を中心に活動しているアール・ブリュット作家たちの作品やアール・ブリュットの歴史を感じられる展示開催のチラシなどを展示しました。
大町市姉妹都市「北アルプス国際芸術祭2024」パネル展示
立川市と姉妹都市の長野県大町市で開催された「北アルプス国際芸術祭2024」9月13日(金)~11月4日(月・祝)の現地の様子をパネルでご紹介しました。
30周年セレモニー&シンポジウム
ミュージアム・デー開催日初日には、「ファーレ立川アートの30年」と題し、記念セレモニーとシンポジウムを開催しました。ファーレ立川アート管理委員会委員長の川口哲生氏および立川市長の酒井大史氏よりご挨拶をいただいた後、ファーレ立川アートのアートディレクターである北川フラム氏による基調講演が行われました。基調講演では、ファーレ立川アート設立までの経緯や、これまでの取り組みについてお話しいただきました。
その後、パネルディスカッションが実施され、文化コモンズ研究所代表の吉本光宏氏、ファーレ立川アート管理委員会委員長の川口哲生氏、株式会社アートフロントギャラリー代表の北川フラム氏、立川市長の酒井大史氏、ファーレ倶楽部会長の松坂幸江氏の5名が登壇しました。パネルディスカッションでは、主に作品の維持管理について議論が行われました。作品の老朽化への対応や、今後変化していく街に合わせたアートの意義や役割、街との共存のあり方、故意の破損を防ぐ対策についても意見が交わされました。ファーレ立川アートを世界に誇れる文化資源として、今後管理していくための仕組み作りを検討していく必要があるとの議論がなされました。
アートツアー
ミュージアム・デーの開催2日目と3日目には、ボランティア団体「ファーレ倶楽部」によるアートツアーが実施されました。10月12日(土)には、全109作品を巡る「オープン記念ツアー」を開催し、普段は見ることのできないアート作品などを3時間かけてじっくりと鑑賞しました。
10月13日(日)には全作品の中からセレクトされた作品を紹介する「セレクトツアー」が実施され、普段は日常化しているアート作品を深く理解する機会となりました。
ロバととびっきりフェスティバル
今年で50周年を迎える立川子ども劇場とのコラボイベント「ロバととびっきりフェスティバル」を開催しました。
参加者が笛のような楽器を作るワークショップや、赤い植木鉢の前では、立川市を拠点に活動しているロバの音楽座の皆さんによる「アートの秋のコンサート」が開催され、素敵な音色を響かせました。
その後サンサンロードでは、ワークショップ参加者が作った楽器を手に、ロバの音楽座の皆さんの一緒にパレードが行われ、街全体が音楽に包まれた瞬間となりました。
朗読劇
立川市女性総合センター・アイムホールでは、たちかわ創造舎による、ファーレ立川アートを題材にした2本立ての朗読劇を上演しました。
立川シアタープロジェクト主催の市民創作ゼミから生まれた市民創作台本『ゼロとイチのはざまのTACHIKYAWA』『立川オーバーツーリズム』をプロの俳優と演出家が上演し、ユニークな視点からアートの魅力を伝えた朗読劇となりました。
出現!みんなで作るもうひとつの植木鉢
石田倉庫アトリエのアーティスト・増井のはらさんによるインスタレーションのワークショップを開催しました。
赤い植木鉢の横に1日だけ「もうひとつの植木鉢」が現れ、好きなイラストを描いたり、ファーレ立川アートの作品をパーツにしたシールを紙に貼って、オリジナルの植木鉢を作成しました。
アートの街をつくろう
立川市を中心に活動しているアール・ブリュット立川実行委員会によるオリジナルの「アートの街」をつくるワークショップを開催しました。
薄い端材の板をパキッと割ったり、カラフルに色を塗ったり、オリジナルの街を作り上げました。大人も子どもも夢中になったワークショップでした。
30周年記念グッズの販売・ジオラマの展示
ファーレ立川アート30周年を記念して、福永紙工とコラボレーションし、人気の作品をモチーフにした新作グッズとファーレ街区が一目で分かる紙のジオラマを製作し、本部テントにてお披露目しました。
新作グッズの販売は、たましん美術館ミュージアムショップで常時販売のほか、今後、都内でも期間限定POPUPショップを展開する予定です。
詳細は随時発表いたしますので、公式サイトやSNSをチェックしてくださいね。
その他、昭島で愛されている「マルベリーフィールド BOOK CAFE CARAVAN」が出店し、アートに関する書籍とハンドドリップコーヒーを楽しめたり、立川産の旬なお野菜なども販売しました。
ファーレ立川アートミュージアム・デー2024 秋は、ファーレ立川アートの魅力が詰まった様々なプログラムが開催され、大盛況のうちに終了しました。次回のファーレ立川アートミュージアム・デーは来年の春に開催予定ですので、ぜひお楽しみに!